〈洞窟の湯〉で知られる『四季の宿 松屋』は、平成8年に旅館の大改築を行いましたが、そのときに、長年松屋を贔屓にしている常連客の方々から、たくさんのお祝いの品をいただいたそうです。なかでも、若旦那の高山茂さんの心に残ったお祝いが『肘折小唄』です。ある年配のお客様が、松屋で過ごした思い出と、お世話になった宿の人々への感謝を込めて創作してくださったこの唄に、「こんなにも肘折と松屋を好いてくださっているのかと、率直にびっくりしてしまいました」と高山さん。建物が新しくなっても、大切な常連のお客さまの心意気に応えて頑張っていこうと、襟を正したそうです。この『肘折小唄』は松屋の廊下に飾られています。
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