手づくりの洋服
『優心の宿 観月』には、オーダーメイドの洋服店を営む常連のお客さまがいます。そのお客さまは、観月のご主人・柿崎操策さんのYシャツにはじまり、女将さんや息子さん、お孫さんの分と、柿崎家全員の洋服をつくっては、送ってくださるそうです。「ハイカラな服も多くて、ちょっと恥かしいのだけどね」と、ご主人は少し照れながら話してくれました。常連のお客さまからお礼の品をいただくことはよくあること。けれども〈服をいただく〉のはとても珍しいそうです。ご主人はほとんどの毎日、お客さまからいただいた手づくりの洋服を着て過ごしていますが「たくさんあるので、申し訳ないことに、まだ全ての服には袖を通せていなのです。贅沢な悩みですね」。お客さまのオリジナルシャツは、地元の人からもとても好評。その数は今も増え続けています。