真下慶治 作『山菜の絵』
最上川をこよなく愛し、その雄大な流れを多くの絵に残した洋画家・真下慶治は、実は『ゑびす屋旅館』のご親戚。そのため、真下画伯は10代の頃から何度も肘折温泉に遊びに来ていたそうです。旅館内にはまだ無名の時代の絵が飾られていますが、当時のキャンバスはとても高価だったため、板に直接油絵具で描いた作品も見ることができます。ゑびす屋旅館には真下画伯の晩年の作品も展示されているので見比ながら鑑賞するのも一興ですね。宿のご主人・柿崎泉さんに真下画伯の印象を訊ねてみると、「先生は口数の少ない人だったけど、とても優しかったなぁ」と回想してくれました。また、ゑびす屋旅館の客室はそれぞれ山菜の名前が付けられていますが、真下画伯はその一室ずつの名前にちなんだ山菜の絵を描いてくれたそうですよ。