太田三郎さんの絵葉書
旧温海町出身で、現在は岡山県津山市に住む太田三郎さんは、〈切手のアーティスト〉として国内外に知られる存在。種子を和紙で挟んで切手にした『Seed Project』や中国残留孤児の肖像写真を切手にした『POST WAR 50 私は誰ですか』などの代表作は、海外の美術館でも展示されてきました。肘折は昨年秋に開催した美術展『肘折版現代湯治2009』に太田三郎さんを招待。太田さんは秋の朝市で売られているキノコや山菜、乾物などを絵葉書に仕立てる作品『朝市プロジェクト』をつくり、旧郵便局舎に展示しました。33種類の絵葉書には「(絵葉書を)遠い家族や友人に送ることで、肘折温泉の和やかな雰囲気を、飛んでいく種子のように届けてほしい」という太田さんの願いが込められています。この『ひじおり旅の手帖』のカヴァーにも、太田さんが肘折で制作した切手が貼られていますよ。