温泉街の入口にある『柿崎もち屋』は、店主・柿崎和江さんのおばあさんがはじめたお店で、代々女性が切り盛りしています。お餅の他にラーメンも扱う温泉街の食堂『柿崎もち屋』の看板メニューは、ご当地グルメの『鶏もつラーメン』。昭和を感じる醤油ベースのスープに、コクのある〈鳥もつ〉の煮付けがトッピングされた珍しい一品。テーブルコショウをたっぷり効かせるのが筆者の好みです。最上郡や新庄で鶏もつラーメンが好まれているのは、かつてこの地方で養鶏が盛んにおこなわれていたため。大切なお客さまを迎える日には、飼っている鶏をさばいて料理を振る舞ったそうです。山形県内でも村山や置賜など他地域では鳥もつをラーメンに入れる習慣はなく、生粋のローカルフードといえるでしょう。ラーメンの後は甘い餅で締めるのもオツなものですよ。