囲炉裏場でつくられた作品

囲炉裏場でつくられた作品

肘折温泉の旅館には、ロビーの一角に囲炉裏場を備えているところが多く、〈ぱちぱち〉と小さな音を立てながら燃える、赤い炭を眺めて過ごす静かな時間は、豪雪に覆われた冬の湯治には欠かせません。『大友屋旅館』の囲炉裏場には、お客さまがつくったという作品がたくさん飾られていました。湯治の間に籠を編んだり、折り紙で凝った作品をつくったり、絵を描いたりして過ごす人が多く、最後にはたいてい、「お世話になったお礼に」と、作品を置いていくそうです。大友屋旅館のご主人・大友久士さんは、囲炉裏場に飾られた作品たちを見渡しながら「作品に込められた感謝の気持ちをありがたくいただいています」と眼を細めながら語ってくれました。忙しない日常の時間から離れて、囲炉裏場でつくられた作品囲炉裏場で手仕事に没頭できる冬の湯治は、身体だけでなく心もほぐしてくれそうです。