恋をうたった『肘折小唄』
肘折温泉で歌い継がれる『肘折小唄』は、男女の恋の物語。作詞・作曲は肘折の湯治客だった斉藤ひさしさんで、この唄はなんでも、ご自身の若き日の体験を元にしているそうです。お相手は、当時の肘折温泉で評判の美人さん、『さばねや商店』の娘さんです。湯治先で出会った美しい娘さんへの恋心をうたった斉藤さんの『肘折小唄』は、後年、えびす屋旅館のご主人・柿崎泉さんのジャズバンドによってリバイバルされました。5月から8月の月1回、温泉街では『女将会による踊り』が披露されていますが、ここで肘折小唄を聞くことが出来ます。肘折の湯に磨かれた、現代の〈肘折美人〉たちの軽やかな踊りを眺めながら、歌詞に刻まれた初々しい恋心に耳を澄ませてみてはいかがでしょう。