『旧肘折郵便局舎』
昭和12年に建てられた木造の『旧肘折郵便局舎』は、温泉街のちょうど真中にあり、肘折の〈懐かしさ〉を演出する街の小さなランドマーク。平成7年に郵便局としての役割を終え、当時は取り壊しも検討されましたが、肘折の人々の願いにより保存されました。現在は、局舎に隣接してお住まいの元局長・柿崎進さんが大切に管理され、新しい湯治文化の発信拠点として、昔語りの会やジャズライブ、東北芸術工科大学のアートイベントなどを不定期で開催しています。建物の正面には人力車の発着所がありますが、木製の引き戸を開けると、タイムスリップ感はさらに増大。使い込まれた木製カウンターや、歪みのあるガラス窓、床にはモザイクタイルが敷かれ、また、よく見ると格子が〈〒〉の形にデザインされていたりと、レトロ建築ウォッチングを存分に堪能できます。(※2010年現在は開放していません)