橋のたもとのお蕎麦屋さん

橋のたもとのお蕎麦屋さん

銅山川にかかる金山橋のたもとに『そば処寿屋』はあります。ここはご主人の早坂正廣さん、笑顔が素敵な奥さんの佳子さん、息子の隆一さんが切り盛りするお蕎麦屋さん。正廣さんで3代目となる寿屋のはじまりは小さな和食店で、大蔵鉱山がにぎわっていた頃は鉱夫たちの憩いの場として繁盛したとか。雪に閉ざされる冬は副業に布団の打ち返しもしたそうですが、現在はお蕎麦屋さん一本。休日の店内は湯治客だけでなく、美味しいお蕎麦をめあてに県内外からたくさんの人々が集います。東京でシステムエンジニアをしていた隆一さんのお薦めは、シンプルな〈もり蕎麦〉。筆者は肘折名物の〈なめこ〉が入った温かいお蕎麦がお気に入りです。肘折の水と空気に磨かれた蕎麦の香りとともに、橋のたもとのお蕎麦屋さん早坂一家のほがらかな人柄も『そば処寿屋』の魅力の1つです。