タイムトンネルのような『国道458号』
延々と続く、曲がりくねった細い山道。寒河江市から肘折温泉につながる『国道458号(十部一峠)』は、大蔵村では〈整備されていない国道〉として有名。この道、国道でありながら交通量は極めて少なく、車1台分しか通れないような山道がほとんどで、11月中旬~6月中旬は雪で通行止めになります。車社会になり、村の道路環境も昔とは比べられないくらい整備された今日、国道458号は〈時がとまった〉タイムトンネル的な道と言えます。でも、昭和20~30年頃までは、肘折と外部をつなぐ流通の要所でした。現在、458号に行き交う車はそう多くありませんが、整備が行われていないぶん、車窓から眺める自然は豊かな表情を見せてくれます。春には眩しいブナ原生林の新緑を、秋は燃えるような紅葉の世界を身近に体感することができ、肘折の人々にはもちろん、県内外の〈山好き・自然写真好き〉に愛されています。