地蔵倉
開湯伝説を伝える『地蔵倉』は、肘折温泉のはじまりの場所。伝説に登場する「お坊さま(=お地蔵様の導きで温泉を発見した)」が修行していたという、山肌の岩壁をえぐったような洞窟にお堂が据えられ、〈縁結び〉、〈子宝〉、〈商売繁盛〉の神様として信仰を集めています。温泉街から地蔵倉までは、薬師神社と源泉公園からの2つの登りルートが整備されており、道中〈お地蔵様のみちしるべ〉が参拝者を迎えてくれます。ただし、道程は途中から切り立った岩肌を伝って歩く、ちょっぴり本格的な山道。その昔、お坊さまがここから転げ落ちて「肘を折った」のも納得のスリリングなミニ登山なのですが、ここから眺める月山の偉容は格別です。地蔵倉を管理しているのは亀屋旅館。女将の横山信子さんは「地蔵倉に行き着くまでの起伏に富んだ風景を楽しんでほしいですね」と話してくれました。