温泉街のムードメーカー「村松幸一さん」

温泉街のムードメーカー『村松幸一さん』

朝の肘折温泉街を、足取り軽やかに進むおじいさん。朝と夕方に肘折温泉の共同浴場に行くのが「毎日の日課」という村松幸一さんです。その他の〈日課〉には、薬師神社の掃除も含まれています。若い頃は『優心の宿観月』の番頭さんとして働いていた村松さん。「若い人にも年寄りにも気兼ねなく接してくれる人」と地元では評判の人気者で、自宅はお年寄りの社交場になっているそうです。山岳信仰を今に伝える肘折温泉には、霊山『月山』へ続く登山口があり、村松家は巡礼の修験者達の道案内をする『先達(せんだつ)』の家系でもあります。肘折温泉での年中行事『さんげさんげ』では、修験の伝統を受け継ぎ、力強い歌声を披露している村松さん。恒例の餅つきでは温泉街のムードメーカー「村松幸一さん」『どんづき歌』をもう何10年も村松さんが歌い続けています。