石川蒼丘の書

石川蒼丘の書

楯岡出身の書道の大家・石川蒼丘と『三春屋』女将の三原和子さんは、遠い親戚にあたる間柄。肘折温泉に出入りしていた若い頃、山形で高校教師をしていた蒼丘は、書家として身を立てることを夢みて一念発起、東京に上京しました。そして銀座にある『鳩居堂画廊』で定期的に展示会を開催し、日本を代表する書家としての評価を得ました。その頃、別館を新築することになった三春屋さんが、「記念に書を何枚かいただけないか?」とお願いしたところ、「東京では名を馳せたが、故郷の山形にも作品を置いておきたい」と快諾。縁のある肘折温泉に、多くの作品を寄贈してくださったそうです。現在でも三春屋別館には書が何十本と飾られ、『書家・石川蒼丘』の名を知るお客さまは、その優美な文字の石川蒼丘の書芸術をじっくりと鑑賞されていくそうです。