きっと好きになる 湯治場風情 山形県 大蔵村 肘折温泉

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開湯千二百年の歴史ある温泉で、湯治を体験。

仰の山、出羽三山の主峰・月山の麓、銅山川沿いに風情あるたたずまいの旅館が軒を連ねる静かな温泉郷、肘折。開湯の歴史は807年にまで遡り、2007年には開湯1200年を迎えました。「肘折」という名の由来には、肘を折った老僧がこの地のお湯(上の湯)に浸かったところたちまち傷が癒えたという説をはじめ、諸説が縁起として語り継がれています。湯量豊富にして霊験あらたか、さらに風光明媚、昔ながらの湯治場として、観光客を癒す温泉郷として広く人々に愛され続けています。

折温泉街の旅館は20軒、どの旅館もかけ流しの湯三昧。さまざまな温泉の効能を存分に享受することができます。さらに、料理も地元の天然素材をぜいたくに使った体にやさしい郷土料理。食についてもお客さまの健康によいものをと考えられています。また、湯治場らしく自炊場が設けられている旅館も多く、持参した食材や朝市で購入した旬の食材を使って料理をつくり、気ままに食事を楽しむこともできます。何事もお客さまの心と体の欲するままに。ここでは、何ものにも追われない縛られない、ゆったりとした贅沢な時間が流れています。

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豊かな湯量や泉質にも、なるほど、なるほど。

泉街を流れる銅山川の上流、肘折ダムの直下にある源泉公園は、飲泉所や足湯がある人々の憩いの場。石造りの「源泉ドーム」では源泉の自噴する様子を見ることができます。その肘折温泉の泉質は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩温泉。食塩(塩化ナトリウム)や重曹(炭酸水素ナトリウム)・炭酸ガスの相乗効果による高い効能で、古くから湯治場として愛されてきました。

質によるそれぞれの効能は、ナトリウムー塩化物泉の高い保温効果(「あたたまりの湯」)と、ナトリウムー炭酸水素塩泉の古い角質を乳化して洗い流す効果(「美人の湯」)に加え、炭酸ガスによる血管拡張効果により、切り傷、火傷、リュウマチ、神経痛、骨折等外傷、胃腸病、皮膚病など、その効能は多種多彩。各旅館や共同浴場は利用源泉によって、色や入浴感が微妙に違います。気分や体調に合わせて湯めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。体調といえば、肘折温泉では「温泉療養相談所」を開設し、個々人にあった現代湯治のしかたをアドバイス。また、温泉ファンを増やし、温泉の利用のしかた・楽しみ方を普及させるためにスパリエ制度を導入しました。

間に追われ、規則に縛られ……、現代はだれもが心身に不安や不満を抱えるストレス社会。こんな時代だからこそ、新しい習慣にしたい「みんなの湯治」。湯っくり湯ったり過ごす湯治はみんなに有効です。

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朝市、あいさつ、ここには暮らしがあります。

ランコロンと肘折の温泉街に下駄の音が響きはじめるのは、なんと早朝5時。肘折温泉名物の朝市が始まる時間です。冬場を除く毎日、地元・朝市組合のおばちゃんたちが採れたての野菜や山菜、くだものなどを持って集まり、お土産店や旅館の軒先に市を開くのです。飾り気なく贅沢でもない(ある意味とても贅沢とも言えますが)、ここには食の日常が並べられます。新鮮な野菜や山菜、果物、手作りの笹巻きやしそ巻き、サルノコシカケ、マムシといった漢方薬まで、静かでのどかな温泉街も一気ににぎやかに活気づきます。

べられる商品の安さ、新鮮さにも増して印象的なのが、旅館の浴衣に下駄履きのお客とおばちゃんたちとの間で交わされるさまざまな世間話。「どっから来たのやっす」「すっかり疲れもとれたし明日帰るよ」「来年も待ってるよ」そんなほのぼのとした会話が温泉街に広がり、周囲の人の心まで和ませてくれます。今晩の夕食の材料に、明日帰る自宅へのお土産に、朝市でいい買い物、心あたたまる会話をお楽しみください。

んびりできて、感動や発見、出会いもあって、長期滞在すればするほど「肘折温泉郷」に魅せられていく不思議。全国でも屈指の湯治場とされる温泉街には、温泉の泉質や効能だけでなく、そこにずっと滞在したくなる居心地のよさがあります。今の時代には今の時代の、あなたにはあなたの湯治スタイルがあっていいのです。ちょっとノスタルジックでふれあいに満ちた湯治をお望みのあなたには、長期短期にかかわらず「肘折温泉郷」が打ってつけかもしれません。

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